岩塩と海塩の違いは?

最近、雑誌やインターネットで岩塩が取り上げられていますよね。

岩塩は海水が地殻変動などで地層に取り込まれてしまったものです。数億から数千年前の海がそのまま塩の地層になってしまったのです。

なんだか歴史というかロマンを感じますよね。ですから岩塩は「海の化石」とも言われているんです。

日本で使われている食塩はほとんどが海水を精製する「海塩」なのですが、なぜ今岩塩が流行っているのでしょうか。岩塩には海塩よりも優れているメリットがあるのか知りたいですよね。

そこで、岩塩と海塩の違い、栄養素と用途の差についてまとめてみました。

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岩塩と海塩の作り方の違い

岩塩と海塩はそもそも作り方に違いがあります。

海はしょっぱいので塩のイメージが沸きやすいですが、岩と塩ってなかなか繋がらないですよね?

順番にみていきましょう。

海塩の作り方

世界でもっとも古い方法で作られている海塩は実は今これを読んでいらっしゃるあなたも作れます!と言ったら驚きますか?

海塩は、海水を煮詰め、水分を蒸発させた塩の結晶です。ですから海水をコップ一杯汲んできて、鍋で煮詰めれば塩ができます!これが海塩の作り方の基本です。

実際には塩田で海水の天日干しを繰り返し、塩分を濃くしたあとで煮詰めていきます。

岩塩の作り方

岩塩は、先に述べたように地層となった海水の結晶が岩として採掘されたものです。

岩塩は食用だけでなく、装飾品や工業用・融雪剤としても使用されます。食用として用いる場合は採掘した岩塩を溶かして再度加熱して塩の結晶を取り出します。

岩塩と海塩は製法が違うので栄養面にも違いがあります。

岩塩と海塩、栄養の違いは?

一部のメディアでは『岩塩の方が優れている』と伝えられていますが、果たして本当でしょうか。

なんでもブームになると、従来のものが劣っているような伝えられ方をしますが、ちょっと冷静に栄養の違いを見ていきましょう。

岩塩の長所は?

実は、ミネラル分に関しては海塩の方が優れています

海水から作られている海塩には

  • カルシウム
  • マグネシウム
  • カリウム

などのミネラルを岩塩よりも多く含まれています。豆腐を作るときに必要な「にがり」はマグネシウムですが、海水から取るんですよ。

ですから、成分の面から見ると、海塩のほうに軍配があがってしまうのです。

それなのに今、岩塩が流行っているのは岩塩には岩塩の『長所』があるからなんですね。

健康的な女性

ミネラル分は海塩の方が豊富。

でも岩塩には岩塩の長所があります。

岩塩の長所①「純度が高い」

海塩は海水をそのまま煮詰めたものですから、海水のミネラルが含まれています。

一方、岩塩は古代の海水のミネラルはほとんど濾過されてしまい、ほぼ純粋なナトリウムのみが残っています。ナトリウムは塩の成分ですから、岩塩は海塩と比べると塩辛さをより際立たせます

なので海塩よりも岩塩の方がシャープな塩辛さを味わえますよ。

岩塩の長所②「産地ごとの色・味の違い」

岩塩の成分のほとんどはナトリウムですが、産地ごとに他のミネラル分が残っている場合があります。もともとの塩に含まれていたり、地質そのものの性質が影響していたりします。

海塩はどこで採れても白一色で味も同じですが、岩塩は含まれているミネラルの種類によって色や味が異なってきます。それが料理などでとても重宝されているんですよ!

料理は味だけではなく、目で見ても楽しむものですよね。その意味では色のついている岩塩を使うと料理上手に見えるかもしれません!

岩塩の産地として有名なところは?

それでは岩塩の産地として人気のあるところをご紹介しましょう。

それぞれ特徴がありますので、岩塩を選ぶ時の参考にしてみてください。

モンゴル

モンゴルの岩塩はウヴス・ヌール盆地で採掘されています。このウヴス・ヌール盆地は2003年に世界遺産に登録されたんですよ。

モンゴルの岩塩はピンク色をしていますが、これは鉄分によるものです。鉄は赤い色素をしているので白い塩と混ざるとピンクになるのは納得ですね。

味はピリっとした辛さではなく、やや甘めです。

モンゴルではこのモンゴル岩塩を料理はもちろんのこと、うがい薬や赤ちゃんの夜泣きを止ませる時にも舐めさせているそうです。

余談ですが、モンゴル岩塩は「湖塩」も含まれることがあり、その場合も商品名として用いられる場合がありますから購入の際はお気をつけください。

ボリビア

ボリビアの岩塩も鉄分を含んでいます。

鉄分の含有量はモンゴル岩塩の約2倍です。したがって、色もモンゴル岩塩よりも濃いピンクをしています。また、味もモンゴル岩塩よりもまろやかです。

ボリビアは南米のアンデス地方の国ですが、アメリカ大陸全域に岩塩の鉱床があります。

中でもボリビアの岩塩は質が高いので日本でも最近は商品化され、愛用者が増えているようです。

ヒマラヤ

ヒマラヤ岩塩は

  • パキスタン
  • チベット
  • インド
  • ネパール

で採れる岩塩です。

モンゴル岩塩やボリビア岩塩と異なるのは鉄分に加えて硫黄の成分も含まれていることです。

硫黄は黒い色素を持っていますが、鉄との割合でピンク、黄色、紫、黒と色の種類が増えているのがヒマラヤ岩塩の特徴です。

硫黄分を含む岩塩はコクを感じますので料理のバリエーションが広がると評判が良いです。

ヨーロッパ諸国でも

この他にもヨーロッパでも岩塩が産出されています。

ドイツに「ザルツブルグ」という町がありますが直訳すると「塩の砦」。岩塩の鉱床があったことがわかりますよね。またイタリアでも岩塩が採れますが、こちらはナトリウムがほぼ100%で、鉄も硫黄も含まれていません。

ただし、岩塩に含まれる鉄分や硫黄などのミネラル分は色を楽しんだり、味を調整したりする働きが主で、体内に栄養として吸収されることはほとんどないと言われています。また、塩のミネラルはにがり(マグネシウム)のことをさすことが多いため、マグネシウムを含まない岩塩はミネラル分はないという見解が一般的です。

健康的な女性

岩塩は色と味のキレを楽しむもの。

岩塩の栄養は体内にはほぼ吸収されないので栄養分は期待できない。

岩塩と海塩の使い分け方

岩塩は溶けにくい?

岩塩は海塩と違い、湿気を吸いにくい性質をしています。つまり、水に溶けにくいのです。

なので、味の調整をするときは慎重に。溶けにくさのため味に影響を及ぼすまでタイムラグがあります。

塩の即効性を求める料理に使うと「塩味が効いてない」とつい大目に入れてしまい、塩分過多になるおそれがあるので気をつけましょう。

海塩が向いている料理は?

海塩はミネラルが豊富に含まれていますから、素材の良さを生かす味付けができます。

2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されましたが、その和食に海塩は最適です。

また、和食といえば「魚」。

海塩は魚の旨みを上手に引き出してくれます。

もともと日本は海に囲まれた国ですから塩と食材がお互いに相乗効果を成して和食が出来上がったものといえますよね。

岩塩が向いている料理は?

一方、岩塩は塩分が強いですよね。

魚に使うと旨みを損ねてしまいますが、牛肉や羊などのこってりした赤身の多い肉にはストレートな塩味が向いています。ヒマラヤ岩塩は黒コショウのようなスパイスの代わりとしても使えますよ。

ですから、あっさりした鶏肉には岩塩は不向きです。海塩のほうが鶏肉のよさが生きてきます。

日本には「塩梅」「塩加減」「青菜に塩」という言葉があるように、塩の扱いについては繊細で、濃い塩味は敬遠されます。

特に漬物はすぐに水をあげなければ素材が傷んでしまうので岩塩は使わないほうがいいでしょう。

岩塩はデミグラスソースなどの濃い味付けの料理に使用されています。デミグラスソースは牛肉を使うソースですから、岩塩がぴったりなんですね。

このように、味の濃い料理には岩塩あっさりとした料理には海塩と使い分けるといいでしょう。

健康的な女性

素材の味を活かすなら海塩。

スパイスのようなパンチを求めるなら岩塩。

味の濃い料理には岩塩、味のあっさりした料理には海塩、の使い方も◎

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岩塩はどこで買えばいいの?

岩塩が料理のレパートリーを増やすのに頼もしい味方であることはわかりましたが、いざ買いにいこう!と思っても実はスーパーには売ってないことが多いですよね。

岩塩ってどこに売ってるんでしょうか。

調味料というより香辛料

日本ではまだまだ岩塩を調味料として使用することは一般的ではありません。

どちらかというとスパイス扱いですから「塩」コーナーよりも「香辛料・スパイス」の棚にあることが多いです。

それでも、地方のスーパーチェーンでは岩塩を扱っていないところもありますし、あっても種類や容量が少ないです。人気のあるヒマラヤ岩塩はほとんど見かけません。

岩塩を『塊』で買いたいなら?

岩塩はスーパーには500gくらいで、粉状の瓶詰めなら辛うじて取り扱っていますが、塊はなかなか売っているところはありません。

せっかく買うなら塊で買ってミルで挽いて使いたいですよね。岩塩を塊で買っている人はほとんどが業務用スーパーネット経由です。

ただ、業務用スーパーはサイズ感がいまいち家庭と合わないのでネット経由がおススメです。

岩塩を扱っているサイトも増えてきていますし、値段も明示してあるので家にいながらサイトを比較しながら購入することができますよ。

気になるお値段ですが、一番人気のあるヒマラヤ岩塩ですと、最低でも「1gで1円~」を目安にしたほうがいいでしょう。

つまり、500gなら最低でも500円、1gなら最低でも1000円…と思ってください。ピンク色の岩塩はやや安めです。

ミル付きで売っている岩塩が手軽です

ネット経由なら岩塩を適度に砕いた状態でミル付きで売られているので手軽です。

超高級なものから、お手軽なものまで選り取り見取りなのが助かりますよね。

やはり最高級はヒマラヤ・チベット産の岩塩ですが、複数の産地がセットになったものもあるので岩塩入門としていかがでしょうか?

塊の岩塩の砕き方

岩塩を塊で買うと料理だけでなく、バスソルトとしても使えますから便利なんですが、さすがにそのままでは使えません。

小さめの塊ならソルトミルを使う方法もありますが、そのミルにも入らない場合は、ハンマーで砕かなければなりませんが、破片が飛び散ると怪我が気になったり片づけも大変です。

そこでご紹介するのが「岩塩普及会」というサイトで販売している「岩塩太郎」です。

正直、高価なものですが…面白いくらい岩塩が砕けるので評価はすごく高いです。

ステンレス製で丈夫ですので女性でも無理なく塊が砕けますよ!

岩塩と海塩を使い分けておいしいものをよりおいしくいただきましょう!

日本人にはあまり馴染みのない岩塩ですが、食生活が多様化している現在、岩塩もぜひ取り入れてみたいですよね!

素材やレシピによって岩塩と海塩を使い分けて、豊かな食卓を彩ってください!

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