寒く長かった冬も終わると、いよいよ新緑芽吹く春がやってきますね。
春と言えば桜の季節。
桜と言えばお花見!
お花見と言えば三色団子!
春は気分も陽気に花見で飲み騒ぎたい季節ですね。
そんなお花見で美味しくいただく三色団子、どうして三色なんでしょうか?
なんとなく見た目が春っぽく、お花見の雰囲気をより楽しく演出してくれます。
この記事ではそんな三色団子の色の意味、由来について迫ってみました。
三色団子の色って何を表す?
三色団子の色ってピンク、白、緑が定番、というか他に見たことがないですね。
実はこれ、色だけでなく順番も決まっているんです。
一番上がピンク、
二番目が白、
三番目が緑。
これ以外の三色団子はお花見団子ではありません。
なんででしょうか?
諸説ありましたが
『各色が春の特徴を表している』
という説が最も有力です。
- ピンク は美しく咲き誇る桜、春の象徴。
- 白 は春霞、風流な様は平安時代から和歌などで謳われる季語。
- 緑 が新緑。新たに芽吹く緑、麗らかな春の情景。
まさに春ですね。
字を読むだけで
楽しい花見の席で飲む美味しいビールを想像してしまいますね。
暖かくフレッシュな新緑眩しい春を想像してしまいますね。
白を残雪だと言ったり、甘酒の白だと言ったり多少のたとえ違いがありますが、だいたいはこんな感じです。
面白い三色団子の解釈
ちなみに、三色団子の味意の由来は季節を表すという他に、こんな解釈もあります。
- 赤(ピンク)と白はそもそも縁起物、緑は玉串、邪気をはらうもの。
- ピンクが春、白は雪=冬、緑は夏、秋が無い、飽きがない。
- 春、夏、冬、秋が無い。団子屋さんの商い。
各色を春夏冬に例えて、秋が無い⇒飽きがない。とするところなんか、いかにも日本人らしいですね。
いつ頃から花見に団子?
お花見の時に団子を食べるようになったのは、豊臣秀吉が大茶会を春の京都で開いた時に、日本中の甘味を集めて披露したことが由来と言われています。
お花見をしながらお菓子を楽しむという風習が庶民にも受け入れられ易く、日本中に浸透していきました。
(今では「花より団子」と言われ、花の風流さより団子の美味しさ、実益を優先する皮肉になるほど笑)
日本人は和歌を詠んで言葉遊びをしたり、何にでも神が宿ると考えたり、物事に対して何かしらの意味を与えたがる民族です。
お花見で団子やお菓子を食べる文化が浸透すると共に、団子にも験を担いで三色団子になり、意味を込めていったんでしょうね。
ちなみに、団子の由来は?
団子そのものは遣唐使が
唐から日本に持ち帰った8種類のお菓子
のひとつである団喜(だんき)が由来であると言われています。
8種類のお菓子って気になりますね。
ついでに調べてみたら…
①梅枝(ばいし) 梅の枝を模った米粉の練り物を揚げたもの。
②桃枝(とうし) 桃の枝を模った米粉の練り物を挙げたもの。
③餲餬(かっこ) サソリまたはキクイムシを模った餅。
④桂心(けいしん) シナモンともち米を練ったものを冠のようにして揚げたもの。
⑤黏臍(てんせい) 小麦粉をこねて油で調理したもの。
⑥饆饠(ひら) 米、アワ、キビで作ったせんべいのようなもの。
⑥鎚子(ついし) 米粉を丸めて煮たもの。
⑦団喜(だんき) 米粉や小麦粉を練った生地で餡を包み、揚げるか蒸したもの。
残念ながどれも素朴すぎて花見の酒肴にはならなそうです。
どれもシンプルで美味しそうです。
菱の実を入れると抗癌作用があるかも?
実は春には三色団子と配色が全く同じ食べ物が他にもあります。
桃の節句、3月3日の雛祭りに飾られる菱餅です。
これも配色がピンク、白、緑で並び順も同じ。
菱餅の色にもはちゃんと意味が込められていました。
- ピンク は春。我が身が健康で春を迎えられる喜びと先祖への感謝する。
- 白 は健胃、滋養強壮に効く菱の実を入れ変わらぬ健康を願う。
- 緑 は春に芽吹く新緑を意味する。
まぁ、想像はしていましたが、ピンクと緑に関してはだいたい似たような意味合いです。
しかし注目したいのは白ですね。
胃に良くて、滋養強壮に効く菱の実ですが、なんと!
菱の実には抗癌作用があるんじゃないか?
という研究もあるそうです。
日本人恐るべしですね。
今年の三色団子には是非とも菱の実を入れて、菱の美の薬膳効果に肖って健康祈願といきたいところです!!