あんかけ焼きそばとか、麻婆豆腐とか、甘酢あんかけとか…片栗粉を使ったあんかけ料理って美味しいですよね!
『あんかけは冷め難く、食感もよく大好きだ!』
という人が多いんじゃないでしょうか?
しかし、あんかけ料理って作ってすぐは「とろみ」があったのに、冷めるとサラサラになって水っぽくなってしまいませんか?せっかくのあんかけ料理が水っぽい微妙な料理になってしまいます。
どうにかして片栗粉の「とろみ」を復活させたり、とろみが無くならないような方法はないのでしょうか?
この記事では片栗粉の素朴な疑問についてまとめてみました。
目次
いきなりですが、片栗粉のとろみは復活しません
結論から言うと、一度「とろみ」が無くなってしまった片栗粉は復活しません。
片栗粉はその名のとおり「カタクリ」と呼ばれる植物の根から取った澱粉(でんぷん)です。
しかし、カタクリはとても高価なものなので、現在市販されているものの多くはジャガイモのでんぷんです。
でんぷんには水を加えて加熱すると糊状になる性質があるので、この原理を利用して料理に「とろみ」をつけています。
しかし、
時間が経つと具材から多くの水分が出てきて結合を解き「とろみ」がなくなってしまいます。
また、
箸やスプーンで直接食べていた場合、唾液に含まれるアミラーゼと言う酵素が「とろみ」を分解してしまいます。
分解してしまうわけですから、一度無くなってしまったとろみは復活しないのです…これが時間が経つと片栗粉の「とろみ」が無くなってしまう原因です。
えー!なんとかならないの?
[char no="5" char="女性"]え~~!
そんなこと言われても、結構な量を作っちゃったし、なんとかまた「とろみ」を付けられないの?
[/char]
一応、ですがそんな場合は力技を使うしかありません。
とろみを復活させる力技
- 再び料理を加熱する。
- 多少料理の味を濃くする(慎重に)
- 料理を沸騰させる
- 沸騰したまま水溶き片栗粉を投入する
- よく混ぜる
です。
片栗粉の再投入になるので
味がぼけてしまったり…
薄くなってしまったり…
玉になりやすかったり…
とあまりおススメの方法ではありません。
長持ちする『とろみ』の付け方は?
う~ん、なんか悔しいですよね?
例えば夕飯で食べる以外に翌日のお弁当のおかずとして作る場合、お弁当を食べる時に水っぽくなってしまうとガッカリですよね。
せっかく作ったあんかけ料理、最初から「とろみ」が長持ちするような作り方は無いんでしょうか?
はい、ちゃんとあります!!
ここからは、長持ちする「とろみ」の付け方を紹介します。
片栗粉を「入れてから」もしっかり加熱せよ
長持ちさせるコツのひとつ目は
片栗粉を入れた時あともしっかりと加熱し、よく混ぜることです。
よく、
「煮立ったら火を止めて片栗粉を回し入れる」
とレシピに書かれている場合がありますがこれは全くの誤りです。
でんぷんは熱結合します
「とろみ」が付く原理でも説明しましたが、「とろみ」はでんぷんの熱結合を利用します。
ですので、水溶き片栗粉を入れてからもグツグツとしっかり沸騰させることが重要です。
しっかりと掻き混ぜる!
そして、片栗粉を投入した後はしっかりと均一になるように掻き混ぜます。
テレビ番組などで中華料理を紹介してるとき、中華の料理人は片栗粉を入れてからグツグツ煮立てながらしっかりと掻き混ぜているのを見たことがありませんか?
これがそのとろみをしっかりと付ける秘技です。
ただ、中華料理や料理屋さんの火力は家庭のものとは比べ物にならないほど強いので短時間の加熱で十分ですが、家庭の場合はしっかりと加熱する必要があります。
焦げ付かないようにしっかりと混ぜながら片栗粉を均一にしてください!
片栗粉以外のでんぷんを活用する
う~ん、スピーディな調理はちょっと自信が無いな・・・
と言う方でも大丈夫。
そんな時は片栗粉(だけ)を使うのではなくてコーンスターチや葛粉を使うと「とろみ」が長持ちします。
具体的には、片栗粉とコーンスターチを混ぜた(1対1の割合)物で「とろみ」を付けます。
(水で溶く場合は、同量の水で溶いてください)
実はこの方法は料理人が使う技で、「とろみ」が長持ちします!
葛粉もしっかりとした「とろみ」をつけることができますが、いかんせん高価なものなので日常的には使わないかもしれません。
葛粉は料亭で使われることが多いです。
ただ、こちらもちゃんと混ぜないとだまになってしまうのは変わりません。
さいごに
どうでしたか?
あんかけ料理って美味しいですから、その「とろみ」は長持ちしてほしいですよね。
是非この記事の方法を活用して、出来立てからお弁当のおかずまでしっかりと「とろみ」のついた料理を楽しんでみてください!